vol.2021-01 (2021.5.18) | 学会本部活動通信
学会本部活動通信(会長メッセージ)
2021年4月15日
会長 石飛 修
今年2021年を迎え、地球環境の厳しさは人類の想像を超えたものとなり、それに加え、自然界では新型コロナ禍の猛威、また、人類社会では格差問題が深刻になり、民主主義すら揺らいでいると言っても過言ではありません。こういう環境の激変の中で困難は多かろうと思いますが、札幌宣言の「Sufficiency」に満ちた社会を学会が目指すには、ビジョン2036作りの上でも叡智を持って臨まなければなりません。 一化学会社に長い間、身を置いてきた者として、日本の化学産業は、規模でも新しいプロセスや化学製品でも世界の最新技術から多くの後れを取り、忸怩たるものがあります。新しい地球環境問題の中で、産は物づくりから価値の創造に舵を切ろうとしており、新しいフェーズに入っております。学も過去のビジョンにあるように新しい工学を目指しています。 この地球環境問題への対応をはじめ、今、世界の化学産業は、これらの克服にほぼ同時にスタートを切っています。コロナ禍での対話の在り方も然りです。今こそ、学と産とが新しい社会を目指して、世界初の試みや技術で、この厳しい環境を乗り切るべく、互いの認識を一にして行動したいものです。